首都圏における外国人居住の実態とコミュニティ形成における課題を、居住やこれを支えるNPO等のサポーター、ならびに研究者を交えたディスカッションを通して捉える。このことを通して「多文化共生」に求められる住環境の計画論及び住宅政策に関する知見を得る。
○日時:2019年3月7日(木)15時00分~17時30分
○会場:日本建築学会関東支部 研究発表会会場
日本大学理工学部1号館(東京都千代田区神田駿河台1-8-14)
○プログラム
15:00〜 挨拶 梅本舞子(主査・筑波技術大学)
主題解説
●王爽(筑波大学博士前期課程):首都圏における在日外国人の推移と居住地・階層等の特性について
15:10〜 第1部 報告:首都圏における外国人居住の現場とそのサポート
●岡﨑広樹(芝園団地自治会役員):芝園団地での活動から
●稲葉佳子(法政大学大学院兼任講師、NPO法人かながわ外国人すまいサポートセンター理事):新宿大久保やNPOの活動から
●圓山王国(東京大学博士課程):外国人集住地が抱える課題
16:00〜 第2部 討議:諸外国の先進事例を通した今後の日本の方向性
●藤井さやか(筑波大学准教授):海外の先進的取組(トロント)
●北原玲子(日本女子大学学術研究員):海外の先進的取組(ロンドン、北カルフォルニア)
●Bhupal Man SHRESTHA(NPO法人ネパール教育支援センター理事長):Everest International School, Japanの果たす役割と住まい探しの課題
司会:藤井さやか(筑波大学准教授)により、第1部の登壇者を含む全6人にて討議
日時:2018年3月30日(金)16:00-19:30
場所:東京大学工学部14号館141教室
主催:日本建築学会関東支部住宅問題専門研究委員会
当日は定員の40名の方に参加していただいた。後半のディスカッションでは各地の事例紹介を受けて、それぞれの地域にや国に共通する課題に関しての話題から、今後の方向性などへとつながり今後の委員会のテーマとしての方向性を確認できるものとなった。
浦和美園E-FORESTは、さいたま市のスマートエネルギー特区における戸建住宅のモデル事業である。省エネ・創エネを主要テーマとしつつ、戸建住宅地に求められる様々な要素を実現している。居住者コミュニティの醸成につながる地役権を設定したコモンスペースやそこを利用した電線・通信ケーブルの地中化による美しい街並みの実現。コミュニティ活動を走り出させるための街開きワークショップの取り組みなど、様々な仕掛けが施されている。
また、街全体で公民学連携によるアーバンデザイン・マネジメントを行うために組織されたUDCMiが組織され、今後のまちづくりについての活動を行っている。
前半は、実際に街を歩きながら、E-FORESTを作られた3社の方々に現地をご解説いただき、後半はUDCMiで浦和美園の街全体のことや開発の経緯などを伺うとともに、質疑応答が行われた。
日時:2018年11月10日(土)13時~16時
会場:浦和美園E-FOREST、UDCMi
主催:建築学会関東支部住宅問題専門研究委員会、建築学会ライフスタイル小委員会
案内:さいたま市 環境局 環境共生部 環境未来都市推進課 田中則光氏
福島県住まいづくり協議会(株式会社高砂建設) 福島直樹氏
株式会社中央住宅 野村壮一郎氏
株式会社アキュラホーム 伊藤圭子氏・小川修司氏・野尻敦史氏
一般社団法人美園タウンマネジメント専務理事 岡本祐輝氏
当日は、14名の方にご参加いただき、ありがとうございました。
芝園団地は1978年に建設された2,454戸のUR高層賃貸住宅団地である。ここ20年で外国人入居者が急増し、現在は団地人口の半分にあたる約2,500人が外国人(うち約2,300人が中国人)となっている。
当初からの日本人居住者が高齢化する団地に、外国人の若い家族世帯が入居することで団地は活気を帯び始めている。一方で、ゴミ出しや生活音、自治会への不参加(中国には自治会の文化がない)など、世代や居住文化の違いから生じた問題への対応にも迫られている。
こうした課題を乗り越えるため、外国人居住者の担い手育成や学生との連携など開かれた自治会として取り組みを進める団地自治会と「芝園かけはしプロジェクト」を展開する学生グループの活動状況について、お話をうかがった。
日時:2018年7月15日(日)13時40分~17時
会場:川口市 芝園団地
主催:建築学会関東支部住宅問題専門研究委員会
案内:芝園団地自治会長・韮澤勝司 氏
芝園かけはしプロジェクト代表・圓山王国 氏
当日は、3連休中日の酷暑にもかかわらず、20名の方に参加いただき、ありがとうございました。
日中は暑く人が出ていなかった広場も、夜になると夕涼みに大勢の外国人居住者が出てきている様子は非常に印象的でした。
「芝園かけはしプロジェクト」の詳細は下記を参照してください。
昨今、大きなブームともなっているリノベーション。その先駆けといえるBLUESTUDIOに所属する若き実務家・吉田雅史氏に、これまでのキャリアや問題意識についてお話を伺った。
・空間デザインの提案だけでは説得力が乏しいと感じる
東京工業大学、ヘルシンキ工科大学、東京大学大学院(大月敏雄研究室)修了後、日建設計を経て2017年より現職。留学時代より一貫して建物の“機能転用”に関心を抱き(図1)、研究を続けており、特に、不動産や金融等の建築・都市の周辺分野との関係性に関心を抱いていた。卒業後は、様々な分野が交錯する都市開発の現場を経験するため、日建設計で都心の開発事業に従事する。それらの経験を通じて、建築・都市開発は、投資事業としての性質から逃れられず、空間デザインの提案だけでは説得力が乏しいことや(図2)、人口増を背景とした標準的な都市開発モデルは限界を迎えていることを実感する。
・経営や広告の戦略と、空間デザインの一体的な提案
これからの都市開発では、その場所独自の資源を活かした差別化を図るブランディング・プロモーション(広告的視点)、見えているニーズに合わせるだけでなく、潜在しているニーズを作っていくマーケティング(経営的視点)、補助金等に頼らずに、それらの費用対効果を最大化するための空間デザイン…というような、経営戦略と空間を一体的に提案していくべきとの考えに至る(図3)。そして、BLUESTUDIOへ転職し、従来型の開発モデルが通用しないような郊外の都市の経営・空間デザインに従事している。
・選ばれる住宅地とするため、経営・広告戦略と空間デザインとの一貫性を
当委員会が主たる対象としている高経年の戸建て住宅地経営においても当てはまるものであり、特にストックやサービス更新に要する資金をどこから調達する(又は稼いでいく)のかや、どのように差別化して「人に選ばれる」のかは大きな課題である。今後の住宅地問題を検討する上では、吉田氏が指摘するよう、まさに経営や広告等の実利的視点が必要不可欠であり、今回の会では参加者一同、それを再認識する良い機会となった。
日本建築学会
〒108-0014 東京都港区芝5丁目26−20
(関東支部)TEL03-3456-2050
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